2026.10.13

どうも!てんのうです!

 

秋の大一番、第35回寬仁親王牌(GI)の決勝が先日行わられ、犬伏の強烈な仕掛けに応えた石原が優勝。

松本貴治が2着に続き、四国勢がワンツーを決めた。

 

一方で、勝利を逃した選手たちにも、それぞれ譲れない思いがあった。

 

昨年の悔しさを晴らしたかった犬伏、弥彦でどうしてもタイトルを手にしたかった吉田拓矢。

 

決勝戦を振り返ってみたいと思います。

犬伏、昨年の悔しさを晴らす仕掛け

今回の決勝を振り返るうえで、まず触れたいのが犬伏の走り。

 

犬伏にとって寬仁親王牌は、昨年の悔しさが残る舞台でもあった。

 

昨年の決勝では思うように仕掛けられず、自分の持ち味を出し切れないまま終わっている。

 

強烈なスピードを武器にする犬伏にとって、仕掛けられなかったという経験は、今年の戦いに向けて大きな意味を持っていたはずだ。

 

そして今年、犬伏はタイトルホルダーとして再びこの舞台に戻ってきた。

 

決勝では木村皆斗が前で構える中、犬伏は勝負どころを見極めて一気にスパート。

 

持ち味であるスピードを発揮し、主導権を奪いにいった。

 

昨年は仕掛けられなかった犬伏が、今年は自ら動いてレースをつくる。

 

その姿からは、同じ失敗を繰り返さないという強い意志が感じられた。

 

今回の走りで印象的だったのは、自分だけが勝つのではなく、ライン全体に勝機をもたらす仕掛けになったこと。

 

犬伏が前に出切ったことで、番手の石原に絶好のチャンスが生まれた。

 

昨年の悔しさを抱えて臨んだ舞台で、今度は仲間のタイトル獲得につながる走りを見せたのである。

 

石原、最高のチャンスを逃さなかった

犬伏の仕掛けを無駄にしなかったのが石原颯だった。

 

主導権を奪った犬伏の後ろから、石原は勝負どころで番手まくりを敢行。

 

後続の動きを見極めながら自ら踏み込み、最後まで力強く押し切った。

 

番手を回る選手にとって、前の選手がつくってくれた流れをどう生かすかは重要な判断となる。

 

前を残すのか、自ら勝ちにいくのか。

 

仕掛けが遅れれば別線にのみ込まれる可能性もある。

 

その難しい局面で石原は勝機を逃さなかった。

 

松本貴治の追い込みを振り切り、待望のGI初制覇。

犬伏のスピード、石原の判断力、松本の追走がかみ合った、四国ラインの結束力を感じさせる決着だった。

 

犬伏がつくったチャンスを石原が結果につなげたことは、ラインで戦う競輪の醍醐味を改めて示したといえる。

 

吉田拓矢、弥彦で欲しかったタイトル

一方、3着に入った吉田拓矢にも、今回の決勝に懸ける特別な思いがあったはずだ。

吉田にとって弥彦はデビューの地。

 

そして、長年このバンクで戦い、地元を支えてきた諸橋愛にとっても大切なホームバンクである。

 

その弥彦で開催されたビッグレース。

 

吉田にとっては、ただGIのタイトルを獲得するだけではなく、思い入れのある土地で結果を残したいという気持ちもあったのではないだろうか。

 

決勝では木村皆斗が前で抵抗し、吉田にチャンスをつなごうとした。

 

しかし、犬伏の仕掛けが強烈で、思い描いた展開に持ち込むことはできなかった。

 

それでも吉田は最後まで諦めず、3着を確保。

 

優勝には届かなかったが、簡単には引かない木村の走りも含め、茨城勢が最後まで勝負に徹したことは見逃せない。

 

弥彦で手にしたかったタイトル。

 

その思いが強かったからこそ、結果に悔しさも残るはずだ。

 

ただ、今回の経験は次のビッグレースへとつながっていく。

 

吉田拓矢は関東の中心人物であることを証明した一戦となった。

 

四国勢の結束が生んだ優勝

今回の決勝は、犬伏のスピードだけで決まったレースではない。

 

昨年の悔しさを糧にした犬伏の仕掛け、それに応えた石原の判断、そして松本の追走。

 

三者それぞれの役割がかみ合ったことで、四国勢のワンツーが実現した。

 

勝った石原にとっては、今後の競輪人生を大きく変えるGI初制覇。

 

犬伏にとっても、昨年とは違う形で結果を残した重要な一戦となった。

一方で、吉田には弥彦でタイトルをつかめなかった悔しさが残る。

 

勝者の喜びだけでなく、敗れた選手たちの思いにも目を向けることで、決勝の奥深さが見えてくる。

 

寬仁親王牌の決勝は、ラインの力と選手それぞれの思いが交錯した一戦だった。

 

石原のGI初制覇を祝福するとともに、犬伏のさらなる進化、そして吉田の巻き返しにも注目していきたい。