防府記念決勝回顧
2026.11.04
防府記念「周防国府杯争奪戦(GIII)」は11月3日に最終日を迎え、決勝戦では松本貴治が鮮やかな捲りを決めて優勝。

2024年に続く大会連覇を達成し、通算6度目のGIII制覇を飾った。

地元の大エース・清水裕友が完全優勝を懸けて挑んだ決勝戦。
地元ファンの大きな声援を背に、最後まで主導権を譲らない走りを見せたが、その前に立ちはだかったのが四国の松本だった。
清水が意地の先行、松本が力でねじ伏せる!
レースは松本-佐々木-小倉の四国ラインが前受け。
郡司が続き、清水-桑原-原井の地元勢、山口拳矢-山田久徳の中近勢が後方から動きをうかがう展開となった。
山口が先に動いて前へ出ると、清水もすかさず反応。
さらに山口が内を突いて主導権を奪う場面もあったが、清水は怯むことなく踏み込み、打鐘過ぎには再び先頭を奪い返した。

地元記念を獲りたいという気持ちが伝わる積極的な仕掛け。
番手の桑原も懸命に続き、清水がそのまま押し切るかと思われた。

しかし、後方からタイミングをうかがっていた松本が勝負どころを逃さなかった。
最終バックから一気にスパートすると、桑原のけん制を乗り越えて前団へ迫る。
最後は粘る清水を捲り切り、先頭でゴールを駆け抜けた。

松本を追走した佐々木豪が2着に入り、四国勢のワンツー。
清水は3着に粘り込んだ。

清水の完全優勝を期待したファンにとっては悔しい結果となったが、松本の勝負強さと仕掛けの鋭さが際立つ決勝だった。
清水も決して消極的だったわけではない。
山口の動きに対応しながら自ら主導権を奪い返し、地元の責任を背負って最後まで踏み切った。
勝ち切れなかったものの、あの積極性は次の戦いにもつながるはずだ。
〜次走で注目したい選手〜
今回、次走で特に注目したいのは猿樂楓樹だ。

準決勝では8着と結果を残せなかったものの、初日には赤板から突っ張る積極的な先行で1着。そして最終日の特選でも、約2周半を踏み続ける力強い先行策を披露した。
ただ着を拾うだけではなく、自分の持ち味を出し切り、ラインで上位を目指す姿勢が印象に残った。
本人もシリーズを通して課題を感じているようだが、こうした経験を積み重ねることで、さらに上のステージでも戦える選手になっていく可能性がある。次走でも積極的な仕掛けに注目したい。
もう一人は優勝した松本貴治。

今シリーズは特選3着、二次予選1着、準決勝2着、そして決勝1着。
4日間を通して自力で存在感を示し、最後は強豪ぞろいの決勝を捲りで制した。
特に評価したいのは、車番の不利をものともせず前受けを取り、レースの流れを冷静に見極めた判断力だ。
決勝では桑原のけん制を受けながらも、最後まで踏み切って優勝をつかんだ。
次の大舞台となる競輪祭でも、四国勢の中心として大きな期待がかかる。
そして、2着に入った佐々木豪も忘れてはいけない。
松本の仕掛けにしっかり続き、最後まで追走してワンツーを完成させた。
自力だけでなく、番手での対応力も示したシリーズだった。
競輪祭へつながる防府記念
今シリーズは、地元の清水が完全優勝を狙う姿、郡司の安定した勝ち上がり、そして松本を中心とした四国勢の勢いが印象に残った。
その中でも最後に結果を出したのは松本。
防府記念連覇という大きな実績を手にし、賞金面でもグランプリ争いに向けて前進した。
次はいよいよ今年最後のGI・競輪祭。
松本自身も「次の競輪祭が勝負」と気持ちを切り替えている。
犬伏湧也、石原颯ら勢いのある四国の仲間たちとともに、どこまで存在感を示せるのか楽しみだ。
防府で見せた走りが、次の大舞台でどのような結果につながるのか。
松本貴治、そして猿樂楓樹の次走には引き続き注目していきたい。
