2026.10.17

10月17日から20日、京王閣競輪場を舞台に「ゴールドカップレース(GIII)」が開催。

GI制覇を経て新たな立場に立つ石原颯、S級S班としてシリーズを引っ張る阿部拓真、そして賞金ランキング上位でグランプリ出場を争う佐々木悠葵。

 

それぞれが異なる目標を持って臨むシリーズとなる。

 

GIウイナーとなった石原颯。求められる走りも変わる

まず特選組から注目したいのが、GIタイトルを手にした石原颯。

これまでの石原は、持ち味である強烈な先行力とスピードを武器に、強豪相手にも真っ向勝負を挑んできた。

 

自分の力を出し切ることができれば、上位陣を相手にしても主導権を握れるだけの破壊力がある。

 

今回も、その積極的な仕掛けがシリーズの流れを左右することになるだろう。

 

しかし、GIを制したことで、石原を取り巻く状況は変わってきた。

 

タイトルを獲る前と後では、周囲からの評価も対戦相手の警戒も違う。

 

相手は石原に簡単に主導権を渡さないよう、早い段階から動いてくる可能性がある。

 

徹底的に警戒される中で、これまでと同じように自分の形へ持ち込めるかが大きなポイントになる。

 

力でねじ伏せるだけではなく、相手の動きを見極めた仕掛けや、状況に応じた組み立ても重要になるはず。

 

GIウイナーとして迎える今回の記念は、石原がさらに上のステージへ進むための試金石。

 

タイトル獲得の勢いをそのまま持ち込めるのか、それとも新たな課題に直面するのか。シリーズを通して注目したい。

 

唯一のS級S班・阿部拓真が示す存在感

シリーズで唯一のS級S班として出場する阿部拓真も、見逃せない存在だ。

S級S班という肩書は、単に実績があることを示すだけではない。

 

どの開催でも結果を求められ、相手から厳しくマークされる立場でもある。

 

今回も石原をはじめとする強力なメンバーがそろう中で、阿部がどのようにレースを組み立てるのかが注目される。

 

阿部の持ち味は、展開に応じて柔軟に対応できるところにある。

 

自ら動いて勝機をつかむ形だけでなく、ラインの力を生かしながら最後に勝負する形も考えられる。

 

もちろん、S班だからといって簡単に勝てるわけではない。

 

各ラインがそれぞれの思惑を持ち、強力な自力型が主導権争いを繰り広げる中では、位置取りひとつで展開が大きく変わる。

 

阿部がどの位置を確保し、どのタイミングで勝負に出るのか。

 

シリーズを通して、その判断力と対応力を見ていきたい。

 

賞金ランキング9位積み重ねたい一走一走佐々木悠葵

 

そして、グランプリ出場争いという視点から注目したいのが佐々木悠葵。

現在、賞金ランキング9位につける佐々木にとって、この時期の記念競輪は大きな意味を持つ。

 

年末の大舞台を見据えるなら、少しでも賞金を積み重ねておきたいところ。

 

もちろん、賞金だけを意識して走るわけではないが、勝ち上がりの一戦一戦が最終的な結果につながっていく時期であることは間違いない。

 

佐々木の魅力は、スピードを生かした仕掛けに加え、展開に応じて柔軟に動ける点。

 

相手の先行争いを見ながら好位置を確保し、勝負どころで一気に踏み込む形が理想となる。

 

今回のメンバーを考えれば、簡単に自分のペースで運べるレースばかりではない。

 

だからこそ、位置取りや仕掛けのタイミングが重要になる。

 

賞金ランキング上位を争う選手にとって、記念での優勝は大きな上積みになるが、まずは着実に勝ち上がり、優勝争いへ近づけるかが焦点。

 

佐々木が今回どこまで賞金を積み重ねるのか。

 

グランプリ争いの行方を占ううえでも、目が離せないシリーズとなる。

 

前回は自在な走りで決勝進出。牧田悠生の勢いに注目

 

穴党の視点からも注目しておきたいのが牧田悠生。

前回開催では、自力一辺倒ではない自在な立ち回りを見せ、決勝進出を果たした。

 

競輪では、単純な脚力だけでなく、流れを読む力や仕掛けの判断が結果を左右する。

 

特に記念競輪のように実力者がそろう開催では、相手の動きに合わせて柔軟に戦える選手が存在感を発揮する場面も多い。

 

牧田の注目点は、前回見せた自在性を今回も発揮できるかどうか。

 

相手の先行力が強ければ中団確保からの仕掛けを考えられるし、展開次第では自ら動いて流れを変える選択肢もある。

 

もちろん、相手関係が変われば同じようなレースができるとは限らない。

 

それでも、前回の決勝進出は、今の牧田を評価するうえで見逃せない材料となる。

 

実績上位の選手に注目が集まりやすい開催だからこそ、こうした勢いのある選手がどこまで食い込めるかが面白い。

 

勝ち上がりの段階で好内容を見せるようなら、準決勝以降も警戒が必要になりそうだ。

 

落車続きの不安を払拭できるか。新車投入の小堀

小堀については、まず状態面を慎重に見極めたい。

落車が続いているだけに、本来の走りを取り戻せているかどうかが大きな焦点となる。

 

落車の影響は、単純に数字や着順だけでは判断しにくい。

 

実戦でどこまで思い切った仕掛けができるのか、勝負どころで踏み込めるのかなど、レースの中で確認したいポイントは多い。

 

その中で注目されるのが、新車の投入。

 

自転車は選手の感覚や踏み出し、スピードの乗り方にも関係する重要な要素。

 

新車がプラスに働けば、これまでとは違った走りを見せる可能性もある。

 

ただし、新しい機材がすぐに結果へ結びつくとは限らず、実戦の中で感覚をつかんでいく必要もある。

 

今回の小堀は、単に着順だけで判断するのではなく、初日からの走りを細かく見ておきたい選手。

 

踏み出しに力強さが戻っているか、仕掛けに迷いがないか。

 

そうした部分が確認できれば、今後の狙いにもつながってくる。

 

状態への不安を抱える一方で、新車投入という変化もあるだけに、シリーズ序盤から注目しておきたい。

 

近況好調の佐藤幸治。流れをつかめば上位進出も

近況の好調さを評価したいのが佐藤幸治だ。

佐藤は近況の状態が良く、今回もその流れを持ち込めるかがポイントになる。

 

相手の動きを見ながら好位置を確保し、勝負どころで持ち味を発揮できれば、上位進出のチャンスは十分にある。

 

強力な自力型が多い開催では、先行争いが激しくなるレースも考えられるだけに、展開をうまく利用できるかどうかも重要だ。

 

ただし、好調だからといって、どのレースでも同じように走れるわけではない。

 

ラインの構成や相手関係によって求められる役割は変わる。

 

初日からどのような組み立てを見せるのかを確認し、状態の良さが実際の結果につながっているかを見極めたい。

 

実績だけでは測れない京王閣記念

 

今回のゴールドカップレースは、GIウイナーとして新たな立場に立った石原颯、唯一のS級S班として臨む阿部拓真、賞金ランキング9位から上積みを狙う佐々木悠葵という、異なる目標を持った実力者たちが中心となる。

 

一方で、前回決勝進出を果たした牧田悠生、新車投入で変化を求める小堀、近況好調の佐藤幸治にも見どころがある。

 

こうした選手たちがシリーズの中でどのような走りを見せるかによって、優勝争いの構図も変わってくるだろう。

 

勢いをつかむ選手、実績を示す選手、そして新たな変化を結果につなげる選手。

 

京王閣の4日間は、それぞれの思惑が交錯するシリーズとなりそうだ。